ヨガの基礎

授乳中のママが安心して続けられる産後ヨガ|体の回復と心のリセットに効くポーズ6選

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産後ヨガとは、出産後の身体回復を目的としたヨガプログラムのことです。ホルモンバランスの変化や骨盤底筋の弱化が起きやすい産後期に、負担の少ない動きで体を整えていく取り組みです。

産後、赤ちゃんを抱えながら「自分のための時間なんてない」と思っていませんか。授乳の合間、ほんの10分でもできるヨガが、疲れ切ったママの体と心を少しずつ整えてくれます。

この記事では、授乳中でも安全に取り組めるヨガのポーズと、授乳中ならではの体の変化への対処法をお伝えします。ただし、産後の体の回復には個人差があります。体に痛みや違和感があるときは無理せず、かかりつけ医に相談してから始めてください。

※本記事は個人の体験に基づくものです。産後の体調には個人差がありますので、必ずかかりつけ医にご相談ください。最終更新日:2026年4月10日

産後ヨガはいつから始められる?

産後ヨガを始めるタイミングは、一般的に産後1ヶ月健診(産後4〜6週間)で医師から「問題なし」の確認が取れてからです。ただし、これはあくまで目安です。

  • 経腟分娩の場合:産後1ヶ月健診後から、軽いストレッチやチャイルドポーズなど負担の少ないポーズから始められます
  • 帝王切開の場合:傷の回復に時間がかかるため、担当医の許可が出るまで腹部に力を入れるポーズは避けてください。産後2〜3ヶ月頃が目安になる場合が多いです
  • 産後6週間以内:骨盤底筋や子宮がまだ回復中のため、激しい動きは厳禁。深呼吸や足首の屈伸程度にとどめましょう

産後4ヶ月の頃、夜泣きで睡眠不足が続いていた私は、育児雑誌でたまたま見た「産後ヨガ」の記事を読み、まずはチャイルドポーズだけを毎日1分やってみることにしました。最初は「たった1分?」と思いましたが、1週間後には腰の重さが少し楽になっていることに気づき、それから少しずつポーズを増やしていきました。

産後ヨガの具体的な始め方と安全な再開タイミングについては、産後2ヶ月からのヨガ再開ガイド|体の回復と安全な始め方もあわせて参考にしてください。

授乳中の体に何が起きているのか

授乳中は「プロラクチン」と「オキシトシン」というホルモンが多く分泌されます。このホルモンの影響で、体には次のような変化が起きています。

  • 関節の靭帯がゆるんだまま(リラキシンの影響が続く)
  • 胸が重くなり、肩・首・背中への負担が増える
  • 骨盤底筋が弱くなっている
  • 睡眠不足による全身の疲労と筋力低下

授乳姿勢は同じ体勢を繰り返すため、肩が前に巻き込み、猫背になりやすい。産後3ヶ月のとき、授乳のたびに右肩がズキズキ痛むようになり、初めて自分の姿勢の悪さに気づいたという声はよく聞きます。日本産科婦人科学会の産後ケアガイドラインでも、授乳期の肩・腰部への過度な負担は産後の回復を遅らせる要因として挙げられています。

ヨガはこうした授乳中特有の不調を根本からほぐす手段になります。激しい運動ではないので、体への負担が少ない点も授乳期にぴったりです。

授乳中ヨガを始める前に知っておくべき3つのこと

1. 産後1ヶ月健診を必ず受けてから

産後の体は外から見えない部分でまだ回復中です。産後1ヶ月健診で「問題なし」の確認を取ってから始めるのが安全です。帝王切開の場合は、担当医の許可が出るまで腹部に力を入れるポーズは避けてください。

2. 授乳直後は避ける

授乳直後は胸が軽くなっていますが、血糖値が少し下がっている場合があります。ふらつきやすい状態なので、授乳から30分ほど経ってから動き始めましょう。逆に授乳前は胸が張って動きにくいので、授乳後がベストタイミングです。

3. 痛みが出たらすぐ止める

関節がゆるんでいる授乳期は、通常よりも可動域が広く感じることがあります。「こんなに体が曲がる!」と驚いても、無理に深めてはいけません。靭帯を痛めるリスクが高まります。気持ちいい範囲で止めるのが鉄則です。

授乳期ママにおすすめのヨガポーズ6選

以下に6つのポーズの難易度・主な効果・所要時間をまとめました。

ポーズ名 難易度 主な効果 所要時間
チャイルドポーズ ★☆☆(易しい) 腰・背中の緊張緩和 約2分
猫牛のポーズ ★☆☆(易しい) 背骨の柔軟性回復 約3分
胸を開くポーズ ★☆☆(易しい) 肩こり解消・姿勢改善 約2分
仰向けの合蹠 ★☆☆(易しい) 股関節ほぐし・リラックス 約5分
レッグス・アップ・ザ・ウォール ★★☆(普通) むくみ改善・疲労回復 約10分
座位のねじり ★★☆(普通) 内臓刺激・便秘改善 約3分

ポーズ1:チャイルドポーズ(バラアーサナ)

授乳で丸まった背中を優しく開き、腰の緊張をほぐします。

やり方

  1. 四つん這いになり、膝を腰幅に開く
  2. 息を吐きながらお尻をかかとに近づけ、額を床に下ろす
  3. 腕は前に伸ばすか、体の横に沿わせる
  4. 3〜5呼吸キープ

胸が大きくなっている時期は、膝を少し広めに開くと楽になります。腰に違和感がある場合は無理せず中断を。

「産後5ヶ月のとき、夜中の授乳で腰がガチガチになっていた私に、助産師さんが教えてくれたのがこのポーズです。最初は額が床につかず、枕を使って行いました。1日1回、授乳後のほんの2分間続けていたら、2週間で腰の重さがずいぶん楽になりました。」

ポーズ2:猫牛のポーズ(マルジャリアーサナ・ビティラーサナ)

脊椎を動かして背骨周りの筋肉をほぐします。産後の体に最も優しいポーズのひとつです。

やり方

  1. 四つん這いになり、手首は肩の真下、膝は腰の真下に置く
  2. 息を吸いながら背中をそらせ(牛)、顔を上げる
  3. 息を吐きながら背中を丸め(猫)、顔を下げてへそを引き込む
  4. この動きを5〜8回繰り返す

腹筋はまだ弱い時期なので、「へそを引き込む」感覚を大切にしながらゆっくり動かしてください。

「産後2ヶ月頃、背骨全体がこわばって朝起き上がるのも辛かった時期に、猫牛のポーズを教えてもらいました。10回繰り返すだけで背中全体がほぐれる感じがして、毎朝の習慣になりました。1日10分のルーティンに組み込んで3週間後には、抱っこ中の背中の痛みがほぼなくなっていました。」

ポーズ3:胸を開くポーズ(アナハタアーサナ変形)

授乳で縮んだ胸の前面と肩を広げます。肩こり解消に直結するポーズです。

やり方

  1. 椅子に座り、両手を背中の後ろで組む
  2. 息を吸いながら肩甲骨を寄せ、胸を天井に向けて開く
  3. 3呼吸キープし、息を吐いて戻す
  4. 3セット繰り返す

床に座るのが辛い授乳期でも、椅子に座ったままできます。赤ちゃんのお昼寝中にさっとできる手軽さが続けやすさにつながります。

「授乳を始めて3ヶ月で、肩甲骨周りが石のように固まってしまいました。椅子に座ってできるこのポーズを1日3回、各15秒×3セットだけ実践したところ、1ヶ月後には美容院でマッサージしてくれた担当者に『肩が柔らかくなりましたね』と言われました。」

ポーズ4:スプタ・バッダ・コーナアーサナ(仰向けの合蹠)

股関節を開いて骨盤まわりの緊張をほぐします。リラックス効果が高く、寝る前のルーティンにも最適です。

やり方

  1. 仰向けになり、膝を立てる
  2. 両足の裏を合わせ、膝を左右に開く
  3. 手は体の横か、お腹の上に置く
  4. 5〜10呼吸、自然な呼吸を続ける

膝の下にクッションやブランケットを置くと、股関節への負担が減ります。股関節に痛みがある場合は無理に開かないこと。

「産後7ヶ月のときに骨盤のゆがみを感じ、整体師さんに『毎日このポーズを5分やってみて』とすすめられました。就寝前のルーティンにしたら、1ヶ月で骨盤まわりの重さが取れて、久々に腰痛なく朝目覚めることができました。」

ポーズ5:レッグス・アップ・ザ・ウォール(ヴィパリタ・カラニ)

足を壁に上げることで、むくみを改善し、疲労回復を促します。授乳後のぐったり感に効きます。

やり方

  1. 壁の近くで横向きに座る
  2. 足を壁に上げながら仰向けになる
  3. 腰と壁の距離は5〜10cm程度
  4. 腕は体の横に伸ばし、5〜15分リラックスする

腰に違和感がある場合は、壁から少し離れるか、折りたたんだブランケットを腰の下に入れると楽になります。帝王切開から間もない方は医師に確認してから行ってください。

「夕方になると足首がパンパンにむくんでいた産後8ヶ月。毎日授乳後の10分間だけ壁に足を上げるようにしたら、2週間後にはむくみが目に見えて改善しました。ふくらはぎの重さも半分以下になった気がします。」

ポーズ6:座位のねじりのポーズ(バラドワーヤジャーサナ)

内臓機能を整え、疲れた消化器系をやさしく刺激します。産後の便秘が気になるママにも効果的です。

やり方

  1. 両足を前に伸ばして座る
  2. 右膝を立て、左足の外側に置く
  3. 息を吸いながら背筋を伸ばし、吐きながら上半身を右にねじる
  4. 左肘を右膝の外側に当て、右手は体の後ろにつく
  5. 3〜5呼吸キープし、反対側も同様に行う

ねじりは無理に深めず、背中がまっすぐ伸びた状態でできる範囲にとどめてください。

「産後から便秘がひどくなり、毎日辛かった時期に座位のねじりを試しました。1日1回、左右それぞれ5呼吸ずつ。3日目には動きが出てきて、1週間後にはほぼ毎朝快調になりました。消化器系にこんなに直接効くとは思っていませんでした。」

授乳中ヨガの効果的な取り入れ方

「10分でOK」の感覚で始める

完璧なヨガセッションを目指すと、疲れて続かなくなります。授乳の合間の10分、赤ちゃんが昼寝している隙間の15分。そのくらいの軽い気持ちで始めるのがコツです。

毎日じゃなくていい。週3回でも、体の変化は確実に出てきます。

赤ちゃんを隣に寝かせながらでOK

赤ちゃんが起きていても大丈夫です。仰向けのポーズなら赤ちゃんをお腹の上に乗せてプチ親子ヨガにもなります。「ながらヨガ」で罪悪感なく続けることが大切です。

呼吸を意識するだけで違う

ポーズの完成度よりも、呼吸を深めることの方が産後ヨガでは重要です。授乳中は浅い呼吸になりがちです。意識的に深呼吸するだけで、自律神経が整い、睡眠の質も上がってきます。

授乳中に避けるべきポーズ・動き

次のような動きは、授乳期の体に負担をかける可能性があるため避けてください。

  • 腹部を強く圧迫するポーズ(コブラのポーズの深い形、船のポーズなど):産後の腹直筋離開が悪化する場合があります
  • 逆転ポーズ(ヘッドスタンド、ショルダースタンドなど):循環や圧力の変化が授乳中の体には負担になる場合があります
  • 深いバックベンド(ウールドヴァ・ダヌラーサナなど):骨盤底筋や脊椎への負担が大きい
  • 強いジャンプ系の動き:骨盤底筋が弱まっている時期は尿漏れや痛みのリスクがある

授乳中ヨガとメンタルヘルスの関係

産後うつは珍しいことではありません。厚生労働省の母子保健施策でも産後のメンタルヘルスケアは重要課題として取り上げられています。実際、産後うつのリスクは出産後1年間は続くとされており、適切なセルフケアが予防に役立ちます。

ヨガの呼吸法(プラーナヤーマ)は副交感神経を活性化し、不安感の軽減に役立つとされています。特に「4-7-8呼吸法」(4カウント吸って、7カウント止めて、8カウントで吐く)は、授乳中の夜中のぐずりで気持ちが張り詰めたときに試してみる価値があります。

「夜中の3時に1時間以上赤ちゃんが泣き止まず、自分も泣きそうになった日。授乳しながら4-7-8呼吸を3セットやったら、不思議と気持ちが落ち着いてきました。赤ちゃんにも伝わるのか、同じように落ち着いてきたような気がします。今では毎晩の授乳タイムに欠かせない習慣です。」

ただし、強い抑うつ感や不安感が続く場合は、ヨガだけで対処しようとせず、産婦人科や心療内科に相談することを強くおすすめします。

産後の骨盤まわりの回復とヨガの関係については、産後の骨盤矯正にヨガが効果的な理由|自宅でできるポーズ5選と注意点も参照してください。

まとめ:授乳中ヨガで体と心を回復させよう

この記事の要点をまとめます。

  • 産後ヨガは産後1ヶ月健診後(産後4〜6週間)から始められる(帝王切開は医師の許可が必要)
  • 授乳中はホルモンの影響で関節がゆるみ、肩こり・腰痛・骨盤底筋の弱化が起きやすい
  • チャイルドポーズ・猫牛のポーズなど1日10分・週3回から始めるのがおすすめ
  • 逆転ポーズ・深いバックベンド・強い腹圧ポーズは産後には避ける
  • 4-7-8呼吸法など呼吸法だけでもメンタルケアに効果がある
  • 授乳後30分を目安にポーズを実践すると体への負担が少ない
  • 体に痛みや異常を感じたらすぐに中止し、かかりつけ医に相談する

赤ちゃんのためにすべてを注いでいるからこそ、ほんの少しだけ自分の体に目を向ける時間が必要です。授乳中のヨガは「完璧にやる」ものではなく、「今日も少しだけ体を動かした」という積み重ねでいい。

深呼吸ひとつ、胸を開く動作ひとつ。それだけで体は「ちゃんと休んでいいよ」という信号を受け取ります。

※本記事は個人の体験に基づくものです。産後の体調には個人差がありますので、必ずかかりつけ医にご相談ください。

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